多くの会社やショップにとって勝ち組になるのは困難
| 設立から10年間で9割の会社は消えてなくなる。厳しい競争はインターネット・ショッピング・モールの中でも繰り広げられている。ネットショップ経営を志す者、侮るなかれ。 |
弊社は翻訳会社として知られていますが、それだけにとどまらず、美容や健康で幅広く利用されているプラセンタ製品の販売も手がけています。 当初は、美容や健康の分野は弊社にとって全くの手探りであり、様々な試行錯誤を行いました。その過程の中で大手インターネット・ショッピング・モールに出店した経験があります。ここではその経験についてお話します。
利用したのはビッダーズ(選択理由)。 もちろん、昔と今では色々変わっていると思いますので、私の体験が役に立つかわかりませんが、これからインターネット・ショッピング・モールに出店しようと検討されている方にとって何らかの有益な情報になるかも知れませんので、参考になればと思い執筆いたします。
特に、インターネット・ショッピング・モールに出店すれば販売量が劇的に増えるのではないかと考えている、これからネットショップ経営を行おうと計画している方に読んでいただきたいと思っています。
それは何故かというと、夢を壊すようで申し訳ないのですが、現実は甘くないからです。
ただでさえ、設立から10年間で9割近い会社が消えてなくなる現代、会社やショップの経営というのは、かなりの困難を伴います。 世はネットショップ時代ですが、インターネット・ショッピング・モールに出店したからと言って、簡単に売り上げが伸びるものでもありません。
もちろん、売り上げが伸びるものもありますが、それらは 「一部の特殊なもの」 であると考えておいた方が無難だと私は考えています。 それらの 「一部の特殊なもの」
が、どのようなものであるかは後述いたします。
インターネット・ショッピング・モールに出店しませんか? と勧誘が来る会社やショップのオーナーも多いと思いますが、インターネット・ショッピング・モールの成功例を鵜呑みにしてはなりません。
慎重に検討すべきです。 もっとも、お金があり余っているのであれば話は別ですよ。
さて、前置きが長くなってしまいましたが、ここからが本文です。
当店がビッダーズに出店したのは平成16年の2月から1年間。 インターネット・ショッピングを利用する人がどんどん増えており、私としても販路拡大を狙ってビッダーズに出店することにしました。
出店すると、講習会のようなものがあるのらしいのですが会場が東京。 福岡を拠点に活動している私は、わざわざ東京まで行ってられないとビッダーズの担当者に伝えたところ、代替手段としてビデオテープが送られてきました。 しかしながら、その内容はお粗末なもので、例えば、全くの素人さんがビッダーズでお店を始めるのであれば少しは参考になるかもしれませんが、ある程度の経験がある私にとって全くの無意味な内容だと思いました。
次に商品の登録。 これが、ものすごく面倒くさい。 自社のホームページを作る方が遥かに簡単です。 自分の場合、ホームページ・ビルダーでHTMLドキュメントを作ってから、それをビッダーズの登録画面にいちいち貼り付けていました。
当店の商品数は約20点ですが、最初の1ヶ月はビッダーズへの登録作業だけで潰れました。 初めて出店しようとする人は、事前に、商品のHTMLドキュメントを作っておくなど、十分な準備を行っておくべきでしょう。
商品登録が完了し、ほっと一息。 しかし、オーダーはほとんど入りません。 そりゃ、当たりマエダのクラッカー。 ビッダーズの中ではものすごい数の店舗が商業活動を行っているわけで、それらのビッダーズ内の店舗との競争に晒されるのです。 いや、競争する以前に
「埋もれてしまう」 という状態でしょう。
従って、ビッダーズに出店しているショップの中で、まずは抜きん出なければなりません。それには、自社のホームページのSEOを行うのに匹敵するくらいの努力が必要となり、加えて高い商品力、即ち、「他の商店では扱っていない独自性の高い商品」か「他の商店と比べた場合お得度が高い商品」 など魅力度の高い商品を販売する必要があります。 逆に言えば、そのような商品であれば、売れる可能性はあると思います。
一方、前述のような、独自性の高い商品や魅力度が高い商品ならともかく、他店でも売っているような一般的な商品の場合、かなり厳しい状態になることを覚悟しておく必要があるでしょう。 ビッダーズは比較的低コストで出店できるとPRしていますが、小さなショップのオーナーの方にとっては決して小さな出店費用ではないと思います。
特に、価格競争になっている商品では、ビッダーズに出店して販売する場合と、例えば私の経営する会社で展開している 美健夢楽 のように、ショッピング・モールに頼らず販売する場合ではビッダーズでの販売は価格競争力を低下させます。 理由は簡単。 ビッダーズの場合、商品が売れるとビッダーズに商品代金の数%を払わなければならないからです。 この数%がどれだけ競争力を削ぐことか・・・。
ちなみに、良くわからないのですが、途中でポイント・システムのようなものができて、ひょっとしたら更にこのポイント分をショップが負担しなければならないということなのかもしれません。 (私の場合、途中でビッダーズに力を注いでも無駄だと感じたため、ビッダーズの新しいシステムは理解する気も起きなかった)
ちなみに、ビッダーズだと取引に関する事務が簡単になるのではないかという期待もあったのですが、事務にかかる手間はほとんど軽減されませんでした。
あと、ビッダーズの場合、アドバイザーが売上を上げるための助言をすることになっていますが、これも期待しない方が良いでしょう。 当店の場合だけかどうかわかりませんが、アドバイザーが1年間のうち2回変りました。 もしかしたら、これもビッダーズの策略じゃないかと思っています。 それで、肝心のアドバイスの内容ですが、ビッダーズにはプレゼント・コーナーというのがあるのですが
「これにプレゼントを提供せよ」 の一点張りで、それ以上のアドバイスはありませんでした。 そりゃ、ビッダーズからすれば、プレゼントをいっぱいショップから提供してもらえば賑わうでしょうけど、ショップだってプレゼントの企画を立てて、募集して、当選者に商品を発送してという作業は大変。 プレゼントだってコストがかかっているわけですから、そんなにつきあってられないと思います。 しかも、それで集めたメールアドレスを基本的にショップ・オ−ナーが知ることはできません。唯一、当選者のみ、メールアドレスが開示されるだけです。 つまり、いくらメールアドレスを集めてもショップの資産にななりません。
インターネット通販の普及に伴いインターネット・ショッピング・モールへの出店を検討しているショップ・オーナーの方も多いと思います。 しかし、負け犬がインターネット・ショッピング・モールへ出店したら余計負け犬になるだけでしょう。 インターネット・ショッピング・モールで儲かっているのは一部の勝ち組です。 何故そう言えるか? 当店はインターネット上でのプラセンタ製品の販売で唯一といっても良い勝ち組であると自負しています。 その勝ち組である当店でさえ、ビッダーズ店では儲からなかったのです。
と、いうことで私の結論としては以下のとおりです。
● インターネット・ショッピング・モールへ出店したから売上が伸びると考えるのは、ほとんどのショップにとって幻想に過ぎない
● 今後、インターネット・ショッピング・モールの中の多くのショップは淘汰され、一部の勝ち組だけが生き残ることになると考えられる
● 単純に 宣伝の一つの手段と考えれば有効な手段と考えられる
あと、ビッダーズで成功事例のようなものを出していますが、あれば、あくまで事例ということですから、これからビッダーズに出店しようとする方の成功を保障するものでは決してありません。 ビッダーズはあくまでインターネット・ショッピング・モール内の
「店舗スペースの一角を提供する」 だけであり、その店舗スペースにショップを築き売上をあげるには、ショップ・オーナーの多大な努力が必要であると考えた方が無難です。 成功するということは簡単ではないですね。 これからインターネット・ショッピング・モールに進出しようと考えているショップ・オーナーは、惑わされることなく適切な選択をされることを祈っております。
翻訳会社ソリュテック 田吹 清己
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